黄昏れどきのうつむいた空

たまらなく放心状態になる帰り道。何が理由かわからないけれど、前もロクに向けない時。かろうじて真っ直ぐ進んではいるけれど。世界と自分がまるで分離しているようで、何ならそっとして放っておいてほしい。そこで気づく。ああ、疲れているんだなぁ、と。昔はそんなことしょっちゅうだったのに。この感覚は最近の自分には珍しい。大人になったのか、それとも、生き方が変わって来たのか。答えは誰にもわからないから、自分の中では、今、幸せだからかなぁ、という仮説を立ててみる。横にいる誰かが、そこにいる。それだけであり得ない程に生きている心地がする。すれ違う人のことを祈れるなら、まだ、ココは幸せな世界。幸せは、掴む、とか、やって来る、ものではなく、気づく、ものだ、という仮説は、どうやらしばらく覆らないように思う。

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